
日本銀行が、現在、連日行っている「連続指値オペ」について、解説します。
問題点をわかりやすくするために、大損しそうな株式の投資家が最後にイチかバチかで行う、ナンピン買との対比で解説します。
まず、ナンピン買についてご存知ない方もいらっしゃると思いますので、どうゆうものかというと、例えば投資していた株式が、暴落しそうな時、その株をさらに買い増す投資手法です。
冷静に考えるとおかしいですね、暴落しそうな株を買うなんて。
どうして暴落しそうな株を買いますかというと、買い支えてると他の投資家も買ってくれて、回復する可能性に賭けるということを期待してるということです。
さらに、その投資家が自分のお金じゃなくて、他人のお金を運用してる場合、平均言入価格を下げて、運用パフォーマンスを良く見せるという効果もあります。評価損を計上するのを避ける意味合いですね。
いずれも、合理的な行動とは言い難く、追い詰められて常軌を失った投資家が行うものです。
結果は、投資するお金がなくなった段階で、一気にそれまでの損害が表面化して、大失敗に終わるというのが経験則です。
日本銀行も、状況としては似ているのではないでしょうか?5百兆円以上も国債を抱え込んでます。今回の連続指値オペで、残高はさらに日々積み上がっています。また、国債の価格が今より下がると、含み損になると言われています。
私には、日銀が常軌を失ったとしか思えません。
ナンピン買をする投資家と違って、日本銀行は無尽蔵にお金を持っています。いくらでも増刷できますから。しかし、連続しかも日数に制限をかけないことを、制限しないことを宣言してますが、一向に国債を売りたいという人がなくなりません。政府は財政赤字で国債をどんどん増発せざるを得ない状況です。
日本銀行は、日本経済が立ち直り賃金が上がり金利をあげても大丈夫になるまでは、金融緩和を続けると説明してますが、永遠に連続指値オペを続けざるを得ないことの言い訳でしかないように思います。
連続指値オペを長引けば長引くほど、日本銀行の国債保有額が増えていき、国債の買い支えでしかないことが誰の目から見ても明らかになった時、日本銀行の判断ミスが明らかになると思います。
その時、日本経済や私たちの生活も無傷でいられるとは思えません。